言語の壁を…
今月頭、ついに FFXI の欧米版がリリースされ、多くのワールド*1に英語圏や他の言語を利用するプレイヤーが増加しました。
非日本語プレイヤーは、欧米版の発売以前から非常にたくさんいて、その中でも、私のプレイする Ragnarok*2 は、Importer Standard として外国人*3の多いワールドの1つとして栄えていました。
当然、そういったプレイヤーのコミュニティを事前に閲覧している人や、日本語版プレイヤーの知人友人は Ragnarok でキャラクタを作成し、またその知人友人が Ragnarok でキャラクタを作成することで芋蔓式に Ragnarok の非日本語圏の人口は増加しました。
以前から「突然『PT?』とだけのtell*4がきた、英語怖い。」というような話題は時折見かけられましたが、今回の大流入でそういった感情を持つ日本語プレイヤーが爆発的に増加してしまいました。
これには、英語を必要以上に毛嫌いしたり、英語に恐怖的な感情を抱く日本人の根本的な姿勢や精神体質*5によるものが大きいとは思うのですが、今回の欧米版による新人非日本語圏プレイヤーには、既存の日本語版FFXIを利用していた非日本語圏プレイヤーにはない別の問題があると思いました。
彼ら(英語版FFXIの新人達)の多くから「英語で会話ができることが当たり前」「英語は標準的な言語」といった印象を受けるのです。彼らはFFXIというゲームがすでに1年以上のサービスを経過しており、先行して販売された日本語版は人気ゲームで繁盛していることをある程度知っている、わかっているとは思うのですが、あまり日本語圏のプレイヤーに対する気配りなどが感じられないのです。
少なくとも、日本語版のFFXIを使って遊んでいた英語圏のプレイヤーたちからは、こんな雰囲気や感触はありませんでした。彼ら(日本語版からいた人たち)は自分たちが特異であることを理解して、一歩身を引いていたからなのかもしれませんが、まったく日本語が読み書きできないプレイヤーでも努力してコミュニケーションをとろうという姿勢があり、こちらから少し歩み寄るだけで文章は成り立たなくても意図を伝え合うことができたと思います。
今回、英語圏プレイヤーが一気に増大したことで、彼らは英語だけを話していても十分なプレイヤーと出会うことができ、パーティを組んで冒険に出かけることができるでしょうし、事実そうやって出かけています。そして、日本人も日本語だけを話して十分なプレイヤーと出会い、冒険しています。
このままでは、日本語プレイヤーと英語プレイヤーは同じワールドにいながらにして違うワールドにいるような、競売所でのコミュニケーションレス取引
と有限リソースの奪い合いでしか認識されない間になっていきそうです。
せっかく同じ大地に立っているのです。明後日*6一緒に遊びませんか?