Visual Studio .NET 2003 を快適に使うための3つの約束

3つどころじゃなく並べてもいいんだけど。

  • 参照設定ダイアログの「プロジェクト」タブを使わない
  • 設計時用のアセンブリを開発する時は IDE 用にローカルコピーを用意する
  • IDE を起動したままプロジェクトファイルを更新しない


参照設定ダイアログの「プロジェクト」タブを使わない

便利そうな機能なんですが、実質的にローカルコピーの自動更新しかしていないようなものに思えます。
ソリューション内のローカルコピー更新は、ビルド前イベント(使う側からプル)かビルド後イベント(使われる側からプッシュ)のどちらかを利用して更新し*1、参照設定のプロジェクトタブを利用するのはやめましょう。
プロジェクト数が数個の小さなソリューションであれば大きな問題はないかもしれませんが、それでも小さな問題の回避のためにはプロジェクトを参照せず、成果物であるアセンブリを直接参照するようにすることをオススメします。
ビルドにかかる時間が5〜98%短縮され、デバッグの開始の際のビルドチェック時間も10〜99%短縮される*2他、アセンブリの外部インターフェスが変更されたときに、アセンブリのマイナーバージョン以上を更新しなければ正常に動作しない仕様を回避するなど、あなたの開発速度を快適にする効果盛りだくさんです。

設計時用のアセンブリを開発する時は IDE 用にローカルコピーを用意する

当たり前のことですが、設計時アセンブリが一旦 Visual Studio .NET 2003 の IDE に読み込まれてしまうと、それを簡単に解放できません。
このため、設計時アセンブリを使うプロジェクトと設計時アセンブリを開発するプロジェクトは異なるソリューションを用いるなどの対応をされている場合がありますが、最もシンプルな手段として IDE から読み込まれるためのアセンブリ(と、その参照アセンブリ)のコピーを別途用意しましょう。
IDE から参照するコンポーネントや設計用アセンブリは、IDE 用に用意したコピーとなりますから、プロジェクトをコンパイルしようとしたら IDE が読み込んでいてファイルが更新できない!のような問題をなくすことができます。

IDE を起動したままプロジェクトファイルを更新しない

IDE のファイル管理はどのような方法になっているのか不明で、プロジェクトに対して「クリーン」を選択しても、ディスク上のファイルには一切変更がかからないとか、タイムスタンプベースなのかと思えるような動きをしていますが、通常は外部でプロジェクトファイルが更新された場合には、それを検出し再読み込みを行うかどうかの確認ダイアログがでるところ、ソース管理システムでソリューションごとアップデートすると、そのダイアログが出ないことが結構あります。
面倒なんですが、IDE を起動したまま IDE の管理外でファイルを更新するのは控えたほうがいいと思います。

とか言ってる間に

2005 が出てくるんでしょうけど

*1:参考:プロジェクト参照は、プッシュ型の更新である。

*2:ソリューション内のプロジェクト数が増えると顕著に変化する。プロジェクト参照でソリューションのリビルドに2時間かかるような例だと、だいたい90%短縮されて12分程度で完了する。