DotFuscator

.NET で利用できる難読化ツールは、ぱっと探したところで十数件の製品が発見できる。開発側としてある程度の提案を行わなければならないのだが、客先様が DotFuscator でやるって決めちゃったので DotFuscator を利用することになった。
以下、DotFuscator を DF と記載する。
まず、Visual Studio .NET 2003 に付属のものは DF v1.1 Community Edition となっており、いくつかの利用制限があるものの主機能の1つである Renaming を行える。ただし、v1.1 は 100KB 以上の大きなサイズのアセンブリを読み込むとハングアップすることをはじめとして、多彩な不具合が存在するので AG-TECH 社の評価版ダウンロードから指定された2つの msi ファイルをダウンロードし、v1.2 へとアップグレードすることは必須なので注意しましょう。
さて、先日も書いたばっかりだが AG-TECH 社の DF 日本語版は Community Edition と Professinal Edition のみであり、PreEmptive 社ではその2つのほかに DF StandardEdition を提供している。


PreEmtive AG-TECH
2002.12 v1.2.1076 -
2003.04 v1.2.1207 v1.2.1207
2003.09 v1.2.1340 -
2003.10 v1.2.1357
v2.0.1389
v1.2.1340
-
2004.03 v1.2.1357
v2.0.1531
v1.2.1357
-
2005.04 v1.2.1357
v2.0.1879
v3.0.1928
↑から変化なし
価格 Pro: $1495
Std: $ 395
Pro: 304,500yen
Std: -

値段差については、日本語ユーザインターフェスと日本語による電話や電子メールのサポートをどれぐらい重要視するかの問題なので別としても、バージョンアップに対する追従が恐ろしく遅いのはどうしたものか。
製品の機能概要と v2.0 のリリースの速さからわかるかもしれないが、v1.2 の機能はかなり貧弱で PreEmtive 社が Java の経験を元に .NET も頑張ってみて .NET 界の反響を見てみたという感が否めない。にもかかわらず、日本語版はそのバージョンしか提供がないのである。
もはや DF でいく!と決定しちゃった客先様は、日本語版を買っちゃったらしいし、近日中にリフレクションやデータバインディングなどに関してのテストを含めて多少お試しさせていただく予定である。

追記1
表のバージョンを1.2系、2.0系、3.0系全部書いてみた。
追記2
Community Edition は 1.2 系ベースのままで、v1.2.1879 まである。そして、これは製品版の v1.2.1357 の既知の不具合すら修正されているため、ある意味製品版の Professinal 日本語版よりも Community Edition のほうが良いといえる…。*1

*1:英語版も Professinal は 1.2.1357 までしか出ておらず、おそらく v2.0 や v3.0 が既にリリースされているので v1.2 としてはサポート対象外なのではないかと思われる。