DotFucastor の Renaming 機能

4つのバージョンで、Renaming 機能に関してはベースとなるリネーム処理は基本的にほとんど差異がない。元アセンブリと設定内容が同じであれば newname も毎回同じになるほどである。
Community Edition を含むすべてのエディションでリネーム結果を XML ファイルに書き出すことができ、そのファイルを利用すれば難読化後のクラス名やメソッド名などを難読化前の名称に戻すことができる。しかし、この XML ファイルは大きめのアプリケーションでは 10MB を超えるような内容になり、支援ツールを必要とすることが予想される。
これに対し v2.0 以降ではデバッグ支援機能として Standard Edition 以上で、この XML ファイルを読み込んで元の名前に自動変換してくれる機能があるが、スタックトレースのダンプファイルが読み込めるわけではなく、XML ファイル内の検索や、スタックトレースの文字列表現に対するマッチング支援機能を提供する程度のものであった。*1 展開も一部あいまいに展開されてしまうため、完全な自動化は期待できないが、それでもこの機能があるのとないのとでは大きな違いがでる。このスタックトレースの展開機能は Lucidator という単一アプリケーション として PreEmptive 社からグループライセンス形式で販売されている。*2
また、すべてのバージョンの Professinal Edition では、生成された XML ファイルを入力として受け取ることで、機能追加などに対して統一されたリネームプロセスを提供し、差分アップデートなどを支援する機能がある他、v3.0 では難読化後のアセンブリと元ソースコードの対応を保持した .pdb ファイルの生成サポート機能もあり、Professinal 版の価値を高めている。*3

*1:Visual Studio .NET Integration のほうで、デバッガアタッチ時に発生した例外は自動展開してくれるかもしれない、未確認。

*2:開発グループの全員が1ライセンスで使用可能

*3:出力形式を XML ではなく HTML とする機能もある