Aero Snap と上下連結したスクリーン

私は、マルチモニタ環境において、物理的なモニタは左右に並べているのですがデスクトップの設定としてのスクリーンは上下に連結するように設定しています。
これは、横に長いものを俯瞰することよりも縦に長いものを俯瞰することが多いことが理由です。2つの内容を横に並べて比較することはありますが、それでも縦の長さは必要になることが多いです。Windows 7 の Aero Snap がマルチスクリーンにおいてどのように動作するか図解し、縦に並べていることが利点になることを示してみようと思います。

まずは、Aero Snap によるシングルスクリーンにおけるリサイズ。A の領域における挙動は最大化ボタンとおなじですので、恩恵を受けられるサイズ変更はそれ以外の3パターンでしょうか。


こちらは左右にスクリーンを並べた場合のリサイズです。新たに増えた B の位置は、やはり最大化ボタンと同等の機能となります。A と B の領域で2枚のモニタに表示された内容を比較するには便利ですが、1 と 2 の領域を使って比較しつつ残りの領域で作業を行うのは一般的なモニタでは厳しいでしょう。


そして、こちらが上下にスクリーンを並べた場合のリサイズです。2枚のモニタ全面を分割させることに成功しています。2つの内容を比較するときに 1 と 2 を利用することも、3 と 4 を利用することもできます。また、左右に並べたときのように2枚のモニタで内容を比較する場合、B に相当していた領域は最大化ボタンで代用できるため下スクリーンで最大化操作をすることで左右並べとおなじような比較もできます。
それ以上に注目されるべきは、a の操作*1です。縦に並べたモニタを貫くようになるため、非常に長い文章を俯瞰するときにちょうどいい具合になっております。また、1 にスナップしてから a を使用し、2 にスナップしてから a を使用するといった操作で、1+3 と 2+4 という縦長の2つのウィンドウを作成することも可能となり、スクリーン半分で表示できる幅の内容を広範囲にまたがって比較することができるのです。

ウィンドウの整列ツールはフリーソフトでもいくつかあり、かなりのカスタマイズができるようになっているものもあります。Windows 7 以前からそういったツールを利用していましたが、使ってみると横に3分割とか十字分割とかいった操作は意外に使わない……ということも多くあり、私としてはすべてのスクリーンを左右に2分割できれば十分だという結論になりました。そして、Windows 7 ではそういった追加のツールを利用することなく、標準の Aero Snap で期待したウィンドウ配置がばっちりできるようになったのでした。

*1:カーソルが上下リサイズになっているときのダブルクリック